クロス円通貨ペアの見方のコツ

通貨ペアは二つの力関係だけでは動かない

強い通貨と弱い通貨、当然このような通貨ペアの組み合わせでは強い通貨の方に為替レートはグーッと動いていくことになります。しかし、実際の相場を見ていると単純にこの二つの通貨ペアのパワーバランスだけでは相場は動いていないことがわかると思います。

通貨は他国の様々な通貨から常に影響を受け続けています。ですから一つの通貨ペアの未来を予測する時でも、他の通貨の状況も視野に入れておかなければならないのです。国内バイナリーオプションで勝つためには当然のことながら為替レートの未来予測が最も重要になります。円絡みの通貨ペアは皆さんも最もトレードする機会が多いはずですから、その見方をしっかりと勉強しておきましょう。

クロス円とドルストレート

世界の基軸通貨は言うまでもなく「米ドル」です。ですから、この米ドルとの通貨ペア（ドルストレード）がどの国の通貨であっても為替を考える上での基準になります。それに対してユーロ円や、豪ドル円といった米ドル以外の通貨と日本円とのペアのことを「クロス円」と呼びます。クロス円は米ドルとそれぞれの通貨の為替レートの比率から算出されているのです。
例えばユーロ米ドルが1.5で、米ドル円が100円であれば、ユーロ円は150円という具合ですね。

ですから、クロス円を扱う時でも、常に米ドルの動向には常に気を配る必要があるのです。

ドル円が下方向に押し下げられている時に、同時にユーロ円も下落する、つまり円の独歩高のような状況になったとしましょう。この時、ユーロ米ドルを見てみるとあまり大きな動きはなかったとします。これはユーロ円の動きというのはユーロ側よりもどちらかというと日本経済の方に動きの主導権があることを意味しているのです。更に、米ドル円に引きずられる形で動いているということは、ユーロ円よりもユーロドルのほうが流動性が高いため、世界中で動くお金の流れのスピードが、ユーロ円よりもユーロドルの方が遥かに大きいことを意味しています。ユーロドルが大きく動いても米ドル円にはあまり影響を与えませんが、ユーロ円に対しては強い影響力があるのです。この傾向は特に短期的な違いとしてはっきり現れますので、特に国内バイナリーオプションをトレードする人は覚えておいたほうが良いでしょう。

流動性が大切

流動性による影響度は他の通貨に対しても見られることです。そして流動性は基本的にはその国の経済規模が大きい方が強い影響を与えます。

人気の高い豪ドル円でも、圧倒的に日本側の経済規模が大きいですから、円と豪ドルではその他の通貨ペアを含めて世界で流通している量やスピードに大きな差が生まれます。世界的にリスクオフムードになった時などは円に対する需要が一気に増加します。このような相対的に円の価値が高まりやすい時は、豪ドルのように流通量が少ない通貨というのは米ドル円やユーロ円以上に大きく売られてしまうのです。

通貨ペアのボラティリティは過去データを検証することでも理解できます。分析自体は四本値とエクセルさえあれば誰にでもできますから、時間のある時にでもサクッとチェックしてみると良いでしょう。地味な作業に思えるかもしれませんが、このような努力があなたを国内バイナリーオプションで「勝てる」トレーダーへと成長させてくれるのです。