テクニカル分析は少数精鋭が良い

テクニカル分析はとても数が多いですよね。ローソク足一本からでも分析はできますし、トレンドラインやボリンジャーバンドといったトレンド系の指標や、MACDやRSI、ストキャスティクスに代表されるオシレーター系の指標、そして酒田五法やグランビルの法則、エリオット波動分析といった明確な売買シグナルは出さないものの、相場の先々に対して重要な示唆を与えてくれるものまで多種多様です。

これらのテクニカル分析は比較的即効性がありますし、国内バイナリーオプションのトレードにもとても役に立ちます。しかし、特に初心者にありがちな間違いなのですが、あまりにもテクニカル分析の種類が多いため広く浅い知識になってしまい、少し予想がはずれただけで「これは自分には合ってない」と放り投げてしまい、次々に違うテクニカル分析を乗り換えてしまう人が多いのです。

テクニカル分析を過信しすぎない

テクニカル分析というのは自動車の操縦でいえばスピードメーターやタコメーター、ガソリンの残量計のようなものです。つまり、相場の状況を数値でトレーダーに伝えてはくれますがそれだけで安全に目的地に辿り着けるようなものではないのです。

テクニカル分析は過去のデータを元にして未来を予測するためのものです。ですから、この先はたしかにテクニカル分析のシグナル通りに動く可能性は高いものの必ずしもその予測と一致するとは限らないわけです。

テクニカル分析の使い方がうまい人というのは、シグナルが点灯した背景を考え、シグナルに従いつつも常に複数のシナリオを頭の中に持っています。テクニカル分析の結果だけを盲信するのではなく、他に相場を動かす要因はなにかないか、そしてその事象のインパクトはどのくらいなのか、臨機応変に視点を変えているというわけです。

テクニカル分析は少数精鋭が良い

一度「これを使ってみよう！」と決めたテクニカル分析があるのなら、しばらくは使い続けてみてそのテクニカル分析に関してかなり深い知識と経験を得たほうが良いでしょう。国内バイナリーオプションは一回の勝負が2時間程度で終わりますが、連続してトレードするとなると結局は中期的な予想が重要になるのです。ですから、トレンド系とオシレーター系をうまく組み合わせ、二つか三つくらいのテクニカル分析を勉強すると良いでしょう。

最後に一つ勘違いしてほしくないことがあります。例えばＡ・Ｂ・Ｃという三つのテクニカル分析をあなたが使っていたとして、このＡ・Ｂ・Ｃが同じ方向へのシグナルを同時に発したとします。すると、あなたは「これは確実にあたるぞ！」と判断するかもしれませんが実はそうではないのです。統計学には「合成の誤謬」という言葉があります。これは経済学でもよく使われる単語なのですが、必ずしも複数のインジケーターが同じシグナルを点灯させたとしてもそれで的中の確率が高まるわけではないのです。このＡ・Ｂ・Ｃの組み合わせによってはＡとＢが異なるシグナルを出した時にＣの予想に従うととても的中率が高くなる、などといったことが十分に起こりうるわけなのです。

話がだんだんややこしくなってしまって申し訳ないのですが、とにかくテクニカル分析は浅く広くではなく、狭く深く勉強したほうが良いということ。そして国内バイナリーオプションで勝ち切るには、テクニカル分析を盲信するのではなく、その背景を考えて柔軟に対処すべし、ということです。