酒田五法　その③

酒田五法最終回！三空と三法を学ぼう

前々回、前回とこれまで酒田五法の基本的な考え方や、三山、三川、三兵の三種類のパターン分析手法を勉強してきました。既にこれらの知識を使ってチャート解析を進めている人も多いと思います。以前と比べチャートから得られる情報が随分増えているのを実感されているのではないでしょうか。

さて、今回は酒田五法の最終回として三空（さんくう）と三法（さんぽう）を勉強しましょう。これで酒田五法について皆さんは一通り勉強を終了したことになります。慣れの問題もありますが、チャート解析能力は格段に向上したはずです。

三空

三空（さんくう）は上昇、又は下落相場において空（窓）が3回続いて現れるケースです。一見すると三兵と似ているようにも思えますが、三兵のように階段状ではなく、上や下にポーンと放れているところからローソク足がスタートしている点が特徴的です。空ができる、つまり窓を空けてその一定の方向へ動いているのは相場にかなり勢いがあったことの証明です。しかし、それが短期間に三回も連続して発生したとなるとさすがに買い手（売り手）の余力も無くなってくる頃だと考えるべきなのです。

「三空踏み上げは売り向かえ」「三空叩き込みは買い向かえ」と言われます。逆張りでエントリーする際の重要な目安となるのがこの三空なのです。

三法

いよいよ最後の三法（さんぽう）は大きな陽線、もしくは陰線が出現した後、その大きな線の値幅内での動きが何本も続いた形になります。つまり、相場が膠着状態に入り始めたことを意味しており、この三法の形が現れた場合バイナリーオプションではハイやロウを積極的に当てにいく状況ではないことを意味しています。逆にレンジ取引を行うきっかけとして有用に働くと言えるでしょう。

有名な格言として「休むも相場」という言葉がありますね。知っている人も多いと思います。この三法はまさにこの休むも相場という言葉に重要な意味を見出し、常に攻めるだけが能じゃないんだよ、とトレーダー達に教えているのです。相場の方向性が当てられずに悩んでいるバイナリーオプショントレーダーも多いと思います。しかし、あまりにも相場に熱を上げすぎと冷静な判断が出来なくなってしまうのも事実。無理な時は無理と割り切って、休んでみるのも一つの手なのです。この三法はまさにそんなタイミングを教えてくれるチャートパターンなんですね。

三位伝

酒田五法の考案者、本間宗久は相場に対する心得として「三位伝」という考え方を後世に残しています。
三位伝とは「仁」「勇」「智」の三つの文字から成されており、それぞれ、チャンスを待つこと、チャンスが来れば果敢に攻めること、状況に応じて臨機応変に対応すること、を意味しています。
酒田五法をマスターし、この三位伝の考えを理解できれば、あなたも勝ち組みトレーダーになれることは間違いありません！